冴えないモブの芝き方

全人類の脳がヴァイスシュヴァルツに染まりますように。

【環境考察】現代ヴァイスにおける電源とその対応について

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香澄と有咲の距離感が気になります。


こんにちは、友達の少ないカードゲーマーことHImagineです。

前回の記事は需要とかを一切考えず、自分の書きやすさだけで記事の内容を考えてしまったので、今回は環境の考察っぽいことをしていきます。

 

2019年のキーワードは「電源」です。

今年のWGPはまだ途上であり、そもそも電源以外のデッキも優勝しているので、一概にそうとは言いきれないかもしれませんが、柵越えを目指す上で避けては通れない存在であり、意識を向けざるを得ないデッキタイプなのは間違いありません。

次のリゼロの追加で、明確な電源メタが刷られていることも印象深いですね(若干やりすぎ感は否めないので、個人的な評価はイマイチなのですが……)。

環境は常に変わっていくものですし、ここで書いた情報が必ずしも正しいとは限りませんが、現在自分が考えている「電源を採用したデッキ」についての所感を書いていこうと思います。

 

1.電源採用デッキのコンセプト

2.電源採用デッキの勝ち筋

3.電源採用デッキの対策

4.まとめ

 

それではいきましょう。

 

 

1.電源採用デッキのコンセプト

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電源を採用するデッキの基本的な動きは、レベル1から2/2の高パワーキャラを釣り上げ、相手に踏まれない盤面を形成することです(一部例外はありますが)。

電源、正しくはスタンバイの効果について今更解説する意味はないと思うので割愛しますが、手札1枚でストックを浮かせつつ、早出しまでできてしまうのは言わずもがな強力です。

また2/2のキャラはソウル2なので、早い段階から大きい打点を作れるのもメリットとなります。

 

しかしその代償として、電源で釣り上げたキャラはレスト状態で出てくるため、何かしら他のカードを使わない限り、そのターン中にアタックすることはできません。

また通常のCXとは異なり、手から貼った電源はキャラのパワーやソウルを上昇させることはできません。

そのため漫然と電源を使うだけでは、打点とアドバンテージの面でテンポロスをすることになってしまいます。

いくら強いカードを早出しできていたとしても動けるのは次のターンからなので、相手に1ターン楽をさせてしまうということですね。

このテンポロスを解決する手段はデッキタイプによってそれぞれですし、何なら直接解決せずにいるデッキタイプも多いので一括りにはできませんが、一応主要なタイトルについてまとめてみます。

 

・電源で釣ったキャラを即座にスタンド

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バンドリやシンフォギアがこれに該当しますね。

ゴブスレや富士見にもこのテキストは存在しますが、あまり使っているのを見たことがないので除外してもいいと思います。

このデッキタイプは電源で釣ったキャラを直接前列に置けるので、面を取るスピードが速いのが特徴です。

特にシンフォギアは汎用的な天城互換がいるので、そちらでCX分の消費を補えるのも強い点ですね。

 

・電源連動のキャラを使う

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これに当てはまるのは青ブタとCCさくらラブライブサンシャインです。

いずれの連動効果もリバースを必要としますが、電源ミラーの場合は先にレベルを上げて電源を貼った方が強いので、噛み合っているとも言えます。

電源でキャラを釣りつつ連動テキストでアドバンテージを稼げるので、コストパフォーマンスとしては最も優れています。

 

・後列のキャラでアドバンテージを取る

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富士見ファンタジアやSAOがこのタイプに当てはまります。

前者は「か弱き陰陽師半兵衛」を多面することで、山を掘りながら手札を稼ぐことができます。

後者は天城互換、及び「オン・ステージシリカ」や「信頼の腕前リズベット」のテキストで、恒常的に手札を補充していくことが可能です。

これらは電源のテンポロスを直接解決するというより、別のアドバンテージ源を活用することで補完するデッキと言えます。

 

どのタイプが優れているというわけではなく、それぞれにそれぞれの強みがあると考えるのが良いでしょう。

ゴブリンスレイヤーけものフレンズ、ミリオンライブなどはこのいずれとも異なるデッキですが、個別に解説をすると長くなってしまうので今回は割愛します。

また戦略の要たる2/2キャラや、それを支える上位後列にも違いはありますが、電源を採用したデッキの基本的なコンセプトは以下の通りとなります。

 

・レベル1で2/2のキャラを釣って盤面を取る

・強い盤面を形成して相手の面を空け、ダイレクトアタックで点数を稼ぐ

 

これを前提として、話を次に進めます。

 

 

2.電源採用デッキの勝ち筋

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ヴァイスシュヴァルツの勝利条件は28点のダメージを与えることであり、盤面を支配していれば勝利できる、とはなりません。

パワーで負けていてもフロントアタックさえすればダメージを通せるゲームなので、ちまちま点数を与えられ続ければ、盤面を取ろうが何だろうがいつかは負けます。

電源の利点の1つはキャラを出すためのストックを踏み倒せることであり、温存したストックによる山の圧縮は容易ですが、圧縮をいくらしようと負ける時は負けるのがヴァイスシュヴァルツというゲームですよね。

 

しかし電源というCXは貼ってもソウルを伸ばせないため、普通に殴るだけでは1ターンに最大4点×3=12点までしか与えられません。

1ターンに与えられるダメージが少なければ、その分だけ相手が延命し、逆転される可能性が上昇するわけです。

この問題を解決し、盤面制圧によるリソースを勝つために使うアプローチの仕方について、「能動的に勝つ」と「絶対に負けない」の2通りに分けて説明していきます。

 

・「能動的に勝つ」ということ

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具体的に言えば、バーンをはじめとするエクストラダメージで積極的に点数を入れに行き、許容数以上のキャンセルを要求することで勝つデッキです。

ラブライブサンシャインシンフォギア、ミリオンライブ辺りがこちらに分類されるでしょうか。

当たり前の話ではありますが、キャンセルが可能な回数は山に残っているCXの数と同じです。

ダメージを与える回数が増えれば、キャンセルをされても次のダメージは入りやすくなりますよね。

山の上の方でキャンセルを多く消費させることができれば、山を崩すために相手はさらにリソースを使う羽目になりますし、その分だけ圧縮率を下げさせることができます。

相手に常に圧をかけ続け、リソースの消費を強いていくのが「能動的に勝つ」デッキです。

 

・「絶対に負けない」ということ

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一方こちらは、面制圧で得たアドバンテージを回復やダメージのシャットアウトに費やし、被弾量の差で勝つことを目的としたデッキタイプです。

青ブタ、ゴブスレ、SAO、富士見などなど、電源デッキの主流はむしろこちらですね。

面を固めることに主眼を置く電源のデッキは、相手に面を割るため(あるいはチャンプで点数を通すため)のフロントアタックを要求しやすく、カウンターイベントによってダメージを減少させることが容易です。

SAOの「盾による対抗」やけもフレの「紙ヒコーキ」、富士見の「踏み込めない間合い」などの強力なイベントは、その効果相応のストックを必要としますが、電源によってストックを浮かせることでそのコストを賄うことができるのです。

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また、こうした使いやすい防御札を持たない青ブタやゴブスレであっても、前者は「小悪魔な後輩古賀朋絵」、後者は「処女同衾の奇跡《蘇生》」といった大量回復カードによって、驚異的なまでの耐久力を誇ります。

被弾を減らし回復を繰り返すことで、相手の勝ちの目を潰すのが「絶対に負けない」デッキです。

 

現状では、後者のデッキタイプの方が環境でも多く見られます。

先述した電源のコンセプト上、得意とする土俵は基本的に守りであり、その方がより電源の強みを活かしているということでしょう。

そもそもカウンターを撃つためには、盤面にキャラが必要ですからね。

 

・現在の電源を採用したデッキでは、「勝ちにいく」より「負けない」を意識したデッキが多い

・電源と対面する場合、常にカウンターを意識する必要がある

 

では、これらを踏まえて「電源対策」を考えていきたいと思います。

 

 

3.電源採用デッキの対策

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いくら電源が環境に跳梁跋扈していると言っても、全てのデッキがそうであるというわけではありません。

プール的な問題で電源がそもそも存在しないタイトルもありますし、存在したとしても使わない方が持ち味を発揮出来るタイトルというのもあります。

しかし最初にも書きましたが、より良い戦績を残すためには無視することはできないデッキタイプです。

ここでは電源デッキと対面するにあたり、非電源のデッキと電源採用デッキのそれぞれについて、自分なりの「対策」を書いていきます。

 

・非電源vs電源

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電源と非電源が普通に戦った場合、盤面でアドバンテージを得ることはほぼ不可能になり、漫然とプレイしているだけでは手数が足りなくなって最終的に押し切られます。

電源の主流である「絶対に負けない」構築は、スローゲームから「負けない」ための準備を着々と進めていくため、非電源のデッキは逆に速いゲームを押し付け、打点でアドバンテージを取る必要があります

後手1ターン目や先手2ターン目での3パンはもちろん、できればCXも貼って1周目の弱い山を咎めましょう。

序盤でクロック差をつけることができれば、後半に多少盤面を捲られても余裕を持つことができます。

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また最近では、パワーマイナスをばらまき盤面を破壊するようなデッキも存在します。

現時点ではあまり結果を残せてはいないようですが、これからの研究次第で化ける可能性もありますね。

 

・電源vs電源

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一方で、これだけ電源タイトルが増えているのですから、必然的に電源ミラーを行う機会も増えていきます。

目には目を、歯には歯を、電源には電源を。

盤面を取ることを目的としたデッキに盤面を取らせなければ、相手の勝ち筋は極端に薄くなるので、当然の考え方とも言えます。

しかしヴァイスシュヴァルツには「助太刀」というものが存在するため、ターンプレイヤーが相手の盤面を割るためには、額面上のパワー以上のパワーを要求されます。

また電源の特性上、相手より早くレベルを上げた方が、より強力なキャラを釣り上げることが可能になり有利ですね。

そのため電源同士の対面では、サイドアタックの回数が増加し、そのデッキの本来の想定よりもダメージが入りづらくなります

その結果として生じる問題は、勝負そのものの勝敗よりもむしろ時間切れです。

各タイトルの相性を個別に解説するのは冗長になるので省きますが、タイトルの強みをしっかりと出した方が大方勝つと思われます。

とにかく、電源対面における最大の敵は時間であるということは肝に銘じておくべきでしょう。

 

・光景を使う

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電源非電源を問わず、共通して使える電源への切り札があります。

それが「いつもの光景」互換の存在です。

電源ミラーだとより顕著になりますが、ゆっくりしたゲームでストックの数が多くなっていくと、互いに圧縮率が高まりダメージがほとんど通らなくなる局面が増えていきます。

その状況を打破できるのがこのテキストであり、タイトル選択の際にも「光景テキストを持っているかどうか」はひとつの大きな基準になりうると考えています。

大きな大会で何のデッキを握るか迷っている人は、光景テキストのあるタイトルを調べることから始めても良いでしょう。

 

・非電源デッキは序盤のダメージレースで有利に立つことを目指す

・電源同士の対面では時間切れに気をつける

・光景テキストの有無はデッキ選択の基準になりうる

 

最後のまとめに移ります。

 

 

4.まとめ

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長々と述べてきましたが、ヴァイスシュヴァルツにおいて大事なのは知識です。

電源というCX自体は先述した通り強力なものですが、それだけで勝負が決まるゲームでもないのは皆さんご存知の通り。

自分のデッキの強みを理解し、また相手のデッキの戦略を理解することで、自ずと求められるプレイングというのは導き出されてくるものです。

この記事が電源というものに対する理解の一助となり、自分なりの解答を見出すための指標となれれば幸いです。

長文を最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

 

最後に

実は、この記事で取り上げたタイトルの半分も触ったことがないです。